大河ドラマクレジット考

大河ドラマから松平さんのファンに入っただけあって、大河作品への思い入れはことのほか大きいのですが、作品の出来もさることながら、それ以上に気になるのが松平さんのクレジットの位置でした。クレジットがどこに来るかによって、その作品における松平さんの役の重要性・・・突き詰めれば役者の格が分かってしまうからです。

端役出演の『花神』昭和52年)を除いた過去作品について、松平さんのクレジットを整理してみると(昔の事なので多少の記憶違いはご容赦!)、

『草燃える』S54、松平さん25才):頼朝存命中は2番目、死後はトメ固定

『峠の群像』S57、28才):2番目(伊丹十三・竹脇無我・中村梅之助氏ら未出演時のみトメ)

~~ここで超長~い17年間のブランク~~

『元禄繚乱』H11年、45才):トメGのトップ(萩原健一・京マチ子氏未出演時はトメ)

『利家とまつ』H14、48才):トメGのトップ(菅原文太・丹波哲郎・里見浩太朗氏未出演時はトメ)

『義経』H17、51才):2番目(「安宅の関」含む3回だけトメ)

まとめると、クレジットは準主役にしか許されない2番手もしくは、大物俳優の証左であるトメGに必ず来ている。ただしトメ順位1位に来たことは一度もない。

もちろん若い頃から主演俳優としてのキャリアを重ねてきた方ですから、この扱いは当然と言えば当然なのですが、大河オタクとしては-トップクレジットが一度もない(T_T)、つまり主役が一度もない、トメ順位1位も-。という事実に不満というか”悲しみ”を覚えずにはいられませんでした。この”悲しみ”にはある深い意味が込められているのですが・・・それは敢えてここでは言いますまい。

大河ドラマのトメクレジットは、『草燃える』の例を見るまでもなく、草創期には役柄重視だったのが、近年では出番の多い少ないに関わらず役者の格重視の感があります。松平さんは時代劇トップスターではありますが、映画や舞台・テレビなど、どの分野においても、”時代劇俳優”という範疇で語られる限りは、先輩時代劇スターを(格の上で)超えることはできないでしょう。それどころか『義経』における松平さんと中井さんのクレジットは、近年の大河の中でも最も微妙なものの一つで、あんなのは二度と見たくないですよ(T_T)。

今度もし再び大河ドラマに出演される事があったら、役の上でも格の上でも一目置かれるような存在になって欲しいです。-そのためには、芝居のジャンルを問わず、チャンスがあれば貪欲に、新たな作品に取り組んで下さい!!お願いします!!

余談:大河ではないですが、『死亡推定時刻』と『美味しんぼ』のクレジットもなかなか興味深いものがあります。前者は民放では珍しい(というか民放ドラマ初?)2番目、後者はまったく波乱なくトメに来ました。今考えると『死亡~』は吉岡さんとダブル主演的な位置づけだったのと、小林薫さんとのバランスを考えてあの位置にきたんでしょうね。逆に『美味しんぼ』での松平さんは、小林さん的な位置づけなのかもしれません。-うむ??もしかして出番はそれほどではないかも(笑)?

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今日は討ち入りの日

今日12月14日はご存じ、赤穂浪士討ち入りの日です。この時期になると大抵どこかのテレビ局が忠臣蔵ものを放送していますが、今年は嬉しい事に、テレビ朝日で2年前に松平さんが主演した『忠臣蔵』を再放送してくれました(*^_^*)(あるいは来年の松平版『遠山の金さん』の顔見せのためでしょうか?)。もう今日は最終回、討ち入り。本放送では2時間スペシャルだったのを、再放送では、今日明日と2回に分けての放送のようです。

『忠臣蔵』の芝居の大きな要は、言うまでもなく”刃傷松の廊下”と、この”吉良邸討ち入り”ですが、肝心の主人公の大石内蔵助は、ここではどちらかと言えば芝居のしどころが少ないですよね。言ってみれば前者の主役は浅野内匠頭であり、後者は四十七士(堀部安兵衛や片岡源五右衛門)です。それでも芝居の扇の要として、どっしりとした存在感を示さなければいけませんから、やはり頂点に立った時代劇スターだけに許される大役であり難役だと言えるでしょう。

本放送の時は、周囲の騒音(やれ視聴率だ、掲示板の反響だの)が煩わしくて、実を言うと芝居そのものをゆっくりと鑑賞できなかったような気がします(>_<)。-何よりの障害は、何を隠そうマツケンサンバブームでした(^_^;)。松平さんがどんなに内蔵助を熱演しても、世間では紅白出場を決めた松平さんの”黄金のサンバコスチューム”だけが面白可笑しく取り上げられる事に、歯がゆく思っていたのは私だけではありますまい。そりゃ嬉しかったですよ、毎日毎日松平さんがメディアに取り上げられるのは。でもマツケンサンバはひとときの色物などでは決してなく、長~い芸能生活の中で試行錯誤を繰り返しながら紡ぎ上げられてきた和風レビューの集大成なのだと!声を大にして叫びたいくらいでした。

あれれ・・・何だか脱線してしまいました(^_^;)。要は今現在は、内蔵助役者として純粋のその演技を楽しむことができるようになって、ホッとした面もあるのです。

そういえばマイ小部屋の『忠臣蔵』レビューも最終回分だけはお預けになっていましたっけ。何故かというと・・・この頃(2004年12月)は、書いた原稿をはりちゃんにメールで届けて、HPで彼女にupしてもらっていたのですが、多分彼女の調子が思わしく無かったんでしょう(T_T)(T_T)。メールを届けるのを躊躇っていたらしいのです。その彼女は紅白での松平さんの勇姿を見るために、渾身の力を振り絞って頑張っていました。

今年も討ち入りの季節が過ぎゆくと共に、年の暮れも迫ってきました。そんな時、ふと彼女の事を思い出して・・・・今頃どうしているかな?

今も私たち頑張っていますよ(^o^)。

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『遠山の金さん』

『遠山の金さん』を松平さんがやるらしい・・・という噂を聞いたとき、驚きと落胆の声を上げた方は少なからずいらっしゃると思う。私も当初その一人であったし(^_^;)。

松平さんが『暴れん坊将軍』の縛りから解き放たれて、様々な役に挑戦されるのは嬉しいことだったし、何より1クールドラマの主役を務めてくださるのは、(たとえ低視聴率枠(T_T)(T_T)のテレ朝・火曜時代劇と言えども)認知度を維持する上では必要不可欠な事だと思っていました。それでも(本当にファンの勝手な欲ですが)、金さん=遊び人というイメージが定着している主人公を演じる事には何かしら違和感を感じずにはいられませんでした。

その困惑の状況をひっくり返したのは、金四郎に扮した松平さんの凛々しい画像が出たときでした(*^_^*)。うわっ!渋い!かっこいい!写真がちょっと斜めからのアングルなのがポイントなんでしょうねぇ~(笑)。すっきりと桜吹雪を散らしたお奉行姿の松平さんに、ぞっこん状態になったのは言うまでもありません(^_^;)。

聞けば今度の金さんは、過去に片岡千恵蔵さんが演じた映画『入れ墨判官』に倣って、遊び人のイメージを薄くしているとの事。-こう聞くと逆に、遊び人マツケン金さんも観たかったなあ~-なあんて勝手な事を言っている私がいるのですが。ともかく今回のテレビ化は過去の作品を単になぞるのはなく、(恐らくプロデューサーが、松平さんの”イメージ”を大切にされているのでしょうが)新生・松平金四郎を創ろうとしていう意欲が感じられて、俄然楽しみになってきました。

残念ながら、あの枠ではどうあがいても視聴率の二桁維持は至難の業でしょうから(しつこい!!)、逆に気負わずに、楽しいご存じもの時代劇を作って欲しいと思います。

それにしてもここ3年ばかりの松平さんの時代劇での多彩な活躍ぶりには目を見張るばかり。桑畑三十郎、大石内蔵助、武蔵坊弁慶、そして遠山金四郎・・・時代劇俳優のトップスターにしか許されないであろう、華のある役をどんどんこなしていらっしゃる。裏を返せば、それだけ人材難という難しい問題も抱えている一方で、”松平さんしかいない”という貴重な存在感を発揮してくださるのは嬉しい限りです。さてさて今後はどんな活躍を魅せて下さるのか・・・・まずは新生・金さんをとくと拝見させていただきます。

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『風流太平記』

松平さんが出演した、数多くの二時間時代劇(長時間時代劇は除く)のうち、特にお気に入りの作品は、日本テレビ系列で1990年に放送された『風流太平記』と、テレ朝系列で1994年に放送された『あぐら剣法無頼帖』です。

主人公は剣の腕に秀でている点で、設定は他の時代劇と類似しているのですが、両作品に共通しているのは、主人公が、まったく女性に頭が上がらない点にあります(^_^;)。女性達にやり込められては「ぷー」とふくれる松平さんの様子が何とも言えず愛らしいのです(*^_^*)。特に前者の『風流太平記』は、主人公・花田万三郎を取り巻く人間模様が情感豊かに描かれていて、会話のやりとりに、現実味というか人間味が溢れていました。これは原作の山本周五郎さんに依るところが大きいのかもしれません。

松平さん演ずる万三郎は、三兄弟の末っ子という設定なので、夏八木勲さん、中条きよしさん演じる兄二人に、終始小言を言われては反発するのですが、その様子が甘えん坊ムード全開で、視ている我々の母性本能をくすぐります(キャッ)。さらに万三郎と恋の鞘当てを演じる、”つな”と”かよ”の二人の女性が大変魅力的なので、物語を単なる痛快時代劇で終わらせない面白さがありました。

当時は時代劇制作華やかなりし時代で、二時間の単発物も数多く制作されたのですが、こうした珠玉の作品が生まれるのも、制作会社・スタッフに活気があっての事なのでしょうね。

『あぐら剣法無頼帖』は、松平さんにはめずらしい松竹制作作品。坂東三津五郎さんや山本陽子さんまで出演されている貴重な一本です。『風流太平記』は時専で何度か放送していますが、『あぐら剣法無頼帖』は、確か、どこも放送していないはずなので、是非再放送が実現して欲しいです。

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『死亡推定時刻』

今年の9月9日(土)にフジテレビ系列で放送された池端俊策氏脚本、杉田成道監督の『死亡推定時刻』は、今までに見た松平さん出演の現代物ドラマの中でも最高水準の作品ではないかと思っています。

この”最高水準”という言い方に語弊を感じる方も少なくないと思います。はっきり言ってしまえば、『暴れん坊将軍』に代表される、いわゆる痛快娯楽作品を低く見ているのではないか?というお怒りを受けるのも重々承知の上です。

でも『草燃える』で、松平さんの俳優としての魅力に衝撃を受けた私としては、その後の娯楽時代劇を中心とした華々しい活躍に-そして判を押したような完全無欠のヒーロー像に、今ひとつ(かつ、長~いこと)満足感を得られなかったのは事実です。

ですから今回の『死亡推定時刻』に寄せる私の期待は並々ならぬものがありました。スタッフも共演者もこれ以上望めないくらい最高の布陣でした。人間の奥底にある執念・怨念を深くえぐった人物造形-これはまさしく社会派ドラマ脚本家の雄・池端さんならではの作風ですし、まるでなめ回すようにぐいぐいと迫っていくカメラワークは、杉田監督お得意の作画法と聞いています(恥ずかしながら杉田作品はこれが初見です(^_^;))。

松平さんの出演作品はデビュー初期や大河ドラマを除いては、どちらかと言えば、はじめに”時代劇スター・松平健”ありきの姿勢で創られた作品がほとんどだと思うのです。『死亡推定時刻』はその姿勢を覆して、渡辺恒蔵という歪められた金の亡者という人物像にどこまで迫れるか-俳優松平健の真価を現代ドラマで問うたという意味で非常に画期的作品だったと思います。

しつこいようですが、『草燃える』で造形された北条義時の人物像が強烈に脳裏に焼き付いていた自分は、見る前からドラマの成功を確信していたのですが、果たせるかな、松平さんは金の亡者の裏側に秘められた複雑な人間像を、見事に体現なさっていたと思います、あのシーン以外は(笑)。

娘の心臓移植のために金を貸してくれ、という実兄の懇願を冷たく振り切った恒蔵が、”何となく”気になってその娘の病床を訪れるシーン。私は放送時、これ余計だ(>_<)・・・と思ったのですが(^_^;)、後で松平さんの告白(わざわざ監督に頼んで作ってもらったシーンだった)を聞いて、ありゃりゃりゃ~と思ったのは私だけでしょうか(笑)?

ともあれ、このドラマによって松平さんが、役者としての幅が広いことをドラマファンに”再び”知らしめる事ができた-というのが何より嬉しいです!今後もこのような意欲的作品にどんどん取り組んでいただければ、本当に・・・本当にファン冥利に尽きます(*^_^*)。

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やっぱり『草燃える』♪

松平さんの過去の作品群を語る上で、やっぱり外せないのは昭和54年の大河ドラマ『草燃える』。

私にとってはファン活動の原点であり、<私に感動をもたらしたという意味において>今だにこれを超える作品は無いと思っています。それくらい北条義時役の松平さんの演技は素晴らしかった!!何せ前年度の大河ドラマ『黄金の日日』の最終回放映後の予告編で、義時さまのお姿をチラ見した時から、胸をときめかせてしまったのですから、運命的なものがあったのかもしれません。

当時25才の松平さんは、それはそれは輝いていました。前半の純朴な青年から、義兄の頼朝に政治の何たるかを仕込まれて、後半では御家人同士の壮絶な生き残り合戦を勝ち抜く冷徹な権力者へと変貌を遂げるサマは、まさに神懸かり的な演技と呼ぶに相応しいものでした。

普通、私のような子供なら、義時の前半生における凛々しい青年ぶりに惚れ込むはずが、何故か後半生でのワルぶりに、何とも言えない人間的魅力を感じてしまったのです。そうそう、義時のOPクレジットが、ドラマ後半でトメに回った事も、子供心に凄いな~と思ったものです。義時が陰の主役であった事を思えば、このクレジットは当然と言えば当然なのですが、まだ若くて実績も少ない松平さんが、この位置を取ることは、今のクレジット基準からすれば考えられないことでした。

ともあれ、この『草燃える』は私の人生を一変させてしまった(その後の進む道を決定づけた)と言っても過言でありません。

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